2020-03-11から1日間の記事一覧

野口整体を愉しむ(再録100)「整体操法高等講座」を読む(16)子供の操法(4)

「整体操法高等講座」を読む(16)子供の操法(4) 「整体操法高等講座」(16)子供の操法 (1967.10.5) 前回<頭の形>について説明しましたが、<ぜっぺき>とか<半絶>とか、いつの間にか操法を受けに来る人達に、うちの子は<半絶>でしょうかとか、気…

野口整体を愉しむ(再録99)「整体操法高等講座」を読む(15)子供の操法(3)

「整体操法高等講座」を読む(15)子供の操法(3) 今私が引用させていただいている資料は、原本ではなくてそのコピーです。この講座に参加していた方の持っていた口述記録の原本のコピーです。そして、このコピーの最終ページにはその方自身による、講座内…

野口整体を愉しむ(再録98)「整体操法高等講座」を読む(14)子供の操法(2)

「整体操法高等講座」を読む(14)子供の操法(2) 野口氏はこの高等講座の第13回で、<整体操法の原理>について次のように語っています。なぜ野口氏が、生理解剖学の知識や、東洋医学の<経絡>の知識を徹底的に学んだうえで、それらに自らの思想・技術の…

野口整体を愉しむ(再録97)「整体操法高等講座」を読む(13)子供の操法(1)

「整体操法高等講座」を読む(13)子供の操法(1) 「整体操法高等講座」(13)1967.9.5 「子供の操法」(要約)これまで、操法をやる迄の問題をずっと話してまいりましたが、これから実際に操法をどうやるのか、についてお話ししようと思います。最初に、生ま…

野口整体を愉しむ(再録96)「整体操法高等講座」を読む(12)質問に答えて

「整体操法高等講座」を読む(12)質問に答えて いつも思うことなのですが、野口晴哉氏による整体操法の口述記録は、野口氏のリアルさを体験できる貴重な資料です。そこには、氏の語録や全生訓などとは趣の異なる、生身の息づかいが感じられる。その語り、そ…

野口整体を愉しむ(再録95)「整体操法高等講座」を読む(11) 腸骨操法

「整体操法高等講座」を読む(11) 腸骨操法 野口氏は前回の高等講座の後半部分で、なぜ<腸骨>の変動に興味を持って観察してきたのかという理由を、次のような興味深い言い方で語っています。以下に引用しますが、こういう氏の語り口に、野口整体法の本質…

野口整体を愉しむ(再録94)「整体操法高等講座」を読む(10)出産問題

「整体操法高等講座」を読む(10)出産問題 さて、今回も出産の問題です。(続く次回は「腸骨操法」がテーマです。)今回も整体操法技術の未熟な私にとっては、文面の要約さえもがとても難しくて、結局のところ多くを省略せざるをえませんでした。そこで後半…

野口整体を愉しむ(再録93)「整体操法高等講座」を読む(9)出産に関連してー整体指導

「整体操法高等講座」を読む(9)出産に関連してー整体指導 野口氏は整体操法はほぼ完成されたものと言っていい、と語っています。それは、人間の<身体><心身><心>の全ての領域に対する整体操法による働きかけが、一定の原理としてほぼ十全に提起でき…

野口整体を愉しむ(再録92)「整体操法高等講座」を読む(8)妊娠ー整体指導

「整体操法高等講座」を読む(8)妊娠ー整体指導 今回の講座内容(「整体操法高等講座」(8)1967.6.15)を一読して、はたと困ってしまった。タイトルにもあるように、ここに記録されているのは<妊娠>と<出産>に関するものだが、私には、そこに記された…

野口整体を愉しむ(再録91)「整体操法高等講座」を読む(7)圧痛の呼び起こし

「整体操法高等講座」を読む(7)圧痛の呼び起こし 前回のワープ方式、ノート形式だと、要点の記録だけになってしまい、野口氏の講義に流れる<時間>の経過やその<空間>のざわめき、野口氏の豊富な事例のリアルさや、話された言葉のニュアンスなどが全部…

野口整体を愉しむ(再録90)「整体操法高等講座」を読む(6)相手の力の使い方(4)

「整体操法高等講座」を読む(6)相手の力の使い方(4) 今日の講座記録は、これまでとは違った方法で記述してみます。私が講座の現場にワープしたと仮定し、野口氏の講義をノート片手にメモした場合どうなるか、そんな感じでフィクションを書いてみようと思…

野口整体を愉しむ(再録89)「整体操法高等講座」を読む(5)相手の力の使い方(3)

「整体操法高等講座」を読む(5)相手の力の使い方(3) 前回の講義録を読んでいる途中から、急に永沢哲氏の大著『野生の哲学ー野口晴哉の生命宇宙ー』(ちくま文庫 2008)が読みたくなり、書棚から取り出して改めて読んでみました。その書き出しは<天使>…

野口整体を愉しむ(再録88)「整体操法高等講座」を読む(4)相手の力の使い方(2)

「整体操法高等講座」を読む(4)相手の力の使い方(2) どれほど最善を尽くし、完全を期したつもりでも、それが人間の意識によって行われている限り、必ず一定の限界を持つものである。整体操法という人為による他者の身体や生命に働きかける技術というも…

野口整体を愉しむ(再録87)「整体操法高等講座」を読む(3)相手の力の使い方(1)

「整体操法高等講座」を読む(3)相手の力の使い方(1) 口述記録の冊子の作成というのは、担当された方が、野口氏の講座を、一回一回テープに録音し、それを再生して、テープに耳をそばだてながら、一言一言聞き洩らさないように丹念に文字に落としていく作…

野口整体を愉しむ(再録86)「整体操法高等講座」を読む(2)「間」について

「整体操法高等講座」を読む(2)「間」について 今日の要約は「整体操法高等講座」(昭和42年4月15日)の第二回目です。<読む>ということは、とても難しいことです。野口氏の表現した言葉に込められた意味を抽象化された概念として理解することの難しさで…

野口整体を愉しむ(再録85)「整体操法高等講座」を読む(1)体を動かすもの

「整体操法高等講座」を読む(1)体を動かすもの 「整体操法高等講座を読む」と題して、野口晴哉氏の口述記録を始めたいと思います。このブログで「整体操法の基礎を学ぶ」と題して70数回の講座の記録を紹介してきましたが、それらはI先生宅での研究会の様子…

野口整体を愉しむ(再録84)整体操法の基礎を学ぶⅢ(76)型、処、基本型など(最終回)

整体操法の基礎を学ぶⅢ(76)型、処、基本型など(最終回) 今回で、「整体操法の基礎を学ぶ」のⅠ・Ⅱ・Ⅲの最終回となります。これらが、私と私の知人がI先生から学ばせていただいた講習会の資料のほとんど全てです。講習会が終了したあとも、私が困ったり悩…

野口整体を愉しむ(再録83)整体操法の基礎を学ぶⅢ(75)操法における「触れる」ということ

整体操法の基礎を学ぶⅢ(75)操法における「触れる」ということ <野口晴哉氏の思想と技術は、未来を先どりしている。> 私がそう考える理由は、氏が自己の身体と意識のみ用いて、「整体」という理念に向けて、人間の身体や心に働きかけるという方法を見出だ…

野口整体を愉しむ(再録82)整体操法の基礎を学ぶⅢ(74)腰部活点の操法

整体操法の基礎を学ぶⅢ(74)腰部活点の操法 I先生「整体操法講座の第九回目です。前回と同様、操法の基本を練習を通して身につけることを目標に行います。復習とはいえ、指先に集注して真剣にやってみてください。練習とはいえ、相手の身体に触れるというこ…

野口整体を愉しむ(再録81)整体操法の基礎を学ぶⅢ(73)椎側の操法等の練習

整体操法の基礎を学ぶⅢ(73)椎側の操法等の練習 I先生「それでは整体操法講座の第八回を始めます。まずこれまでやってきた整体操法の技術や手順の基礎的な問題について、おさらいの意味で説明してみます。そのあとで、各調律点の練習を時間をかけて行ないた…

野口整体を愉しむ(再録80整体操法の基礎を学ぶⅢ(72)愉気法と整体操法の基本的な違いについて)

整体操法の基礎を学ぶⅢ(72)愉気法と整体操法の基本的な違いについて 「整体とは何か」、「整体操法とは何か」という問いに対して、野口晴哉氏は一般の人向けの回答と、整体指導者向けの回答の二つを示してくれています。臨機説法ではないですが、これらの…

野口整体を愉しむ(再録79)整体操法の基礎を学ぶⅢ(71)椎側の問題

整体操法の基礎を学ぶⅢ(71)椎側の問題 整体操法 椎側 一側・二側・三側 この講義記録をブログに書き込んでいる私の心に、いつも去来しているのは、ある種の戸惑いです。野口整体の言葉が、現代を生きている私に何をもたらしてくれるものなのか。野口氏の言…

野口整体を愉しむ(再録78)整体操法の基礎を学ぶⅢ(70)眼の問題

整体操法の基礎を学ぶⅢ(70)眼の問題 I先生、「整体操法講座第五回目の今日は、<眼>の問題について説明したいと思います。」 眼の問題、そのなかでも眼のまわりの筋肉の関係。これは頸椎二番が最初に関係してくる。眼のまわりの筋肉や粘膜の故障。トラホ…

野口整体を愉しむ(再録77)整体操法の基礎を学ぶⅢ(69)整体操法の対象

整体操法の基礎を学ぶⅢ(69)整体操法の対象 われわれは、体のちょっとした変化にも不安を抱いてしまう弱い存在です。あの親鸞でさえ、弟子の唯円に、自分はちょっとした体の異常に接しただけで、すぐにでも死んでしまうのではないかと不安になってしまう、…

野口整体を愉しむ(再録76)整体操法の基礎を学ぶⅢ(68)一側を読む

整体操法の基礎を学ぶⅢ(68)一側を読む I先生「前回は頭部調律点の復習をしましたが、今日は背骨の触り方についての復習を行ってみたいと思います。」 頭部をやる場合に、「叩く」、「押さえる」、「愉気する」の三通りの方法がありました。場所は、大部分…

野口整体を愉しむ(再録75)整体操法の基礎を学ぶⅢ(67)頭部調律点と解剖図

整体操法の基礎を学ぶⅢ(67)頭部調律点と解剖図 I先生の講座を通して、間接的にではあっても、野口氏の息遣いや、その情熱の形に触れることで、整体操法の凄さといものが、より鮮やかに私たちに伝わってくる、そんな想いを抱きながら、このブログを書き進め…

野口整体を愉しむ(再録74)整体操法の基礎を学ぶⅢ(66)「整体操法講座」を始めるにあたって

整体操法の基礎を学ぶⅢ(66)「整体操法講座」を始めるにあたって I先生。「中等講座につづく講座を始めます。この整体操法講座は、これまでやってきた基本形を体全体、運動系全体の関連の中で、より具体的に展開できるようにする目的で行います。個々人のさ…

野口整体を愉しむ(再録73)整体操法の基礎を学ぶⅡ(65)各体癖の特徴とその矯正法

整体操法の基礎を学ぶⅡ(65)各体癖の特徴とその矯正法 I先生。「今日は体癖とその矯正法を概観しておこうと思います。」12種類の体型の特徴第一種 上下型1.頭の系統で、一応頭で考えないと身体の働きにならない。頭が身体を支配する。2.力が前にかかる傾…

野口整体を愉しむ(再録72)野口整体の基礎を学ぶⅡ(64)「勢い」ということ

野口整体の基礎を学ぶⅡ(64)「勢い」ということ I先生、「これまでの講座で皆さんに覚えてほしかったのは、体のなかにある力、これを一応「勢い」と呼んでおきますが、この「勢い」の使い方とその処理ということが、中等講習での重要な課題としてずっと流れ…

野口整体を愉しむ(再録71)整体操法の基礎を学ぶⅡ(63)整体操法を行う立場について

整体操法の基礎を学ぶⅡ(63)整体操法を行う立場について I先生「整体操法を行うとは、どういう視点に立ってするのか。その為には、操法しようとする自分の考え方、操法する目的、操法する為に必要な立処というものを確立しておく必要があります。そういうも…